〈文久新刻〉実語教童子教絵抄（小田原屋板）　　【作者】不明

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〈文久新刻〉実語教童子教絵抄（小田原屋板）
【判型】大本1冊。縦256粍。
【作者】不明。
【年代等】文久頃刊。［江戸］小田原屋弥七板。
【備考】分類「往来物」。『〈文久新刻〉実語教童子教絵抄』は、『実語教･童子教』の頭書絵抄本。『実語教･童子教』本文を大字・6行・無訓で記し、頭書に本文にちなんだ挿絵を掲げたもの。『実語教･童子教』は、もともと別々に成立したもので、『実語教』は平安末期頃、『童子教』は鎌倉前期頃に撰作され、文安元年（1444）『下学集』序に「彼之実語・童子為教…」とあるように室町前期頃には二教合本の形で普及し始め、江戸時代以降は殆どが二教合本の形で流布した。二教ともに5字1句、2句1対を基本とし、『実語教』が「山高故不貴、以有樹為貴…」で始まる96句、『童子教』が「夫貴人前居、顕露不得立…」で始まる330句からなる。内容は、『実語教』が主に「智」を礼讃し学問のあらましを初学者に諭す勧学教訓であるのに対し、『童子教』はこの世の因果の道理や儒仏の教えを諭した幼童訓・処世訓となっている。両教とも暗誦に便利であったため、寺子屋の読み書き教材として最も頻繁に使われ、二教中の多くの語句が俚諺・格言として庶民に深く浸透した。
04教ｼﾞﾂｺﾞｷｮｳ･ﾄﾞｳｼﾞｷｮｳｴｼｮｳ-ﾌﾞﾝｷｭｳｼﾝｺｸ（小田原屋板）【往来物】21 SE00450