★〈文化丁丑新刊〉今川娘教訓［今川了俊息女教訓文］　　【作者】不明

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★〈文化丁丑新刊〉今川娘教訓［今川了俊息女教訓文］
【判型】中本1冊。縦178粍。
【作者】不明。
【年代等】文化14年夏刊。［江戸］和泉屋市兵衛板。
【備考】分類「往来物」。同板別本を抄録。本書は、『仮名教訓』（『群書類従』巻第946所収）を始祖とする一連の往来物の一つ。ただし、『仮名教訓』11カ条のうち、本書では最初の5カ条を採用する。第一、慈悲の心を持ち、柔軟に振る舞う一方、心は金石のように貞節を守ること。第二、賓客には家内の事情をさしおいて、季節毎の折に触れた話などをして機嫌よく応対すること。第三、召使い等の不行跡は密かに教諭したうえ直らなければ罰を与えること、また、決して怒りを顔に表さないこと。第四、夫婦の仲が睦まじいこと、また、あまり悋気深くしないこと。第五、親しい人が疎遠にしても、こちらから遠のかないこと、また、親しい人の忠告をよく聞くこと。内容的には『仮名教訓』に添うものだが、省略や改変が全体にわたって見られる。第四で「遠道鷹野の草臥」を主人の他出ととる誤解や、適当に漢字を当てたために意味の通り難くなった箇所もある。本文を大字・五行・付訓で記す。前付等に「鏡の教訓」「撫育の心得」「琴歌表題」、頭書に「婚礼之事」「女中慎べき事」「孟母故事」「小笠原折形」を掲げる。
11女ｲﾏｶﾞﾜﾑｽﾒｷｮｳｸﾝ★【往来物】21　SE01112