宝の種真起 　　 【作者】林忍（七十三翁）編

★宝の種真起.pdf

★宝の種真起
【判型】小本1冊。縦159粍。
【作者】林忍（七十三翁）編。
【年代等】慶応3年9月再刊。編者施板。
【備考】分類「心学」。種々の金言・道歌や訓話により陰徳や慈悲などの心得を説いた小本の教訓書。巻頭に「地水火風主君や親や衣食住、むすぶの神の恵みわするな」の一首を掲げて本書の序文とする。また、この序文末尾に「慶応三丁卯年九月、千部再板施進。行年七十三翁、林忍述」と記す。本文では、まず楠正成の言葉を引いて、慈悲を捨てては諸道を成就できないことを説き、「百貫の太刀一振」よりも「一貫の太刀百振」の方が敵を防ぐ宝であり、百貫で米を調えれば百万の兵を五、六日養える道理を諭す。以下同様にして、陰徳、慈悲、知足、正直、柔和、質素、堪忍、分相応の心得を述べ、あるいは御高札風の心得を列記し、あるいは女徳を説く。さらに、神仏への信心と陰徳、殺生の戒め、男女の交合と陰徳、夫婦校合の欣日、産後や幼児の養生、風吹日（ｶｾﾞﾌｸﾋ）ほか暦占や家庭医学等の記事を載せる。なお、巻末に「白隠禅師施行歌」と「東照宮君御台命」を付す。


SE01762