武稽百人一首［武芸百人一首］

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武稽百人一首［武芸百人一首］
【判型】中本1冊。縦182粍。
【作者】笠亭仙果1世（柳亭種彦2世・高橋広道・柳亭種秀・招禄翁）編・序。前北斎卍老人・一勇斎国芳・玉蘭斎貞秀・柳川重信・一陽斎豊国画。
【年代等】江戸後期刊。［江戸］山口屋藤兵衛ほか板。
【備考】分類「和歌」。日本の神代から近世に至る、武芸に秀でた人物100人を和歌に詠んで、頭書にその略歴・故事等を紹介した異種百人一首。冒頭、武甕槌命（ﾀｹﾐｶﾂﾞﾁﾉﾐｺﾄ）の「千はやぶる神の御代より呉竹の、世に光ある甕槌（ﾐｶﾂﾞﾁ）の神」より、末尾、有馬喜兵衛の「法は釈迦武道のことはわれに問へ、天上天下唯我独尊」までの100人100首を収録する。本書の序文によれば、「忠孝の人一百人を輯（ｱﾂ）め画伝にものして訓誨の階梯とす…」とあるが、本書の主意はあくまでも武芸とみなすべきであろう。なお、本書は嘉永4年刊『本朝武芸百人一首』（松亭金水編、歌川芳玉（清水芳玉女）画）と同内容であり、本書といずれが先かは検討を要するが、年号を明記せず、板木の摩滅が見られる本書の方が後印の改題本と思われる（この場合、両書で作者や画工が一致せず、改題に際して改竄されたものと見られる）。巻頭には「日本武尊」「剣」「太刀」「弓」「矢」「鎗」「射法挟物・草鹿・丸物」「射法・刀術・鎗術・薙刀」「鉄炮」の色刷口絵を掲げる（『本朝武芸百人一首』の場合は薄墨による淡彩刷）。


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