あつめ草［集艸］（6篇）

★あつめ草［集艸］（6篇）.pdf

★あつめ草［集艸］（6篇）
【判型】半紙本9冊（10巻10冊中第8巻欠）。縦226㎜。
【作者】編者不明。
【年代等】安永8年刊記。江戸中期刊。［京都］脇坂仙次郎板。
【備考】分類「心学」。袋綴じ展開収録（見開き図再掲）。底本は全10冊中第8巻欠。『あつめ草［集艸］』石門心学書の叢書。第六篇は、1～3巻に「売卜先生安楽伝受」3巻、4～8巻に「民の繁栄」5巻、9～10巻に「工夫の近道」2巻を収録する。「売卜先生安楽伝受」は、鎌田一窓作『売卜先生糠俵』の趣向を模した心学道話で、「諸人安楽伝授所(でんじゆどころ)」の看板を掲げた売卜先生が次々と訪れる相談者に助言する想定で綴った問答形式の教訓。「民の繁栄」は、20部50巻に及ぶ脇坂義堂の著作中でも傑作の一つとされる心学書で、ある老人が語る様々な奇談・寓話を通じて、知足安分や修身・斉家などの道を平易に諭した道話で、各話の途中と末尾に金言名句や俚諺を鏤める。「工夫の近道」は、心学の教えを聴衆の心に刻ませるために道歌・狂歌の類を集め、イロハ順に掲げた心学書。冒頭の「言捨(いいすて)し其言の葉の外(ほか)なれば　筆にも跡を留めざりけり」から末尾の「我国のめう道なれば和歌狂歌　道歌古歌とてよむぞやさしき」（最後の一首のみ「す」以外で始まる）までの合計474首を収録する。
SE01638