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〈拾玉〉勘者御伽双紙[勘者御伽雙紙](2種)

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〈拾玉〉勘者御伽双紙[勘者御伽雙紙](2種)
【判型】半紙本3巻3冊。収録順に縦225・223粍。
【作者】中根彦循(ゲンジュン、保之丞ヤスノジョウ・法舳ホウジク)編・序。平安書林葛西某(板元)跋。
【年代等】寛保3年1月自序。寛保3年1月刊。[京都]天王寺屋市郎兵衛(葛西水玉堂)板。
【備考】分類「和算」。同板別本も抄録した。『〈拾玉〉勘者御伽双紙』は、パズルなど遊戯的な問題を集めた独特な和算書。上中下3巻からなり、数学遊技に関するものが多く、古くより行われたものに説明を加えたもの。「自序に云う。この書はつれづれのころほい、きゝ伝へし算問、或は心にうかびし捷径の術、初心の為に書きとめをきしが、時ありて去人の懇望により、今梓にちりばめて勘者御伽双紙と号して、おさな子のもて遊びとす」。編者、中根彦循は、通称保之丞または卞といい、法軸と号す。父、中根元圭に学び、建部賢弘、久留島義太に就く。宝暦11年(1761)8月21日没す。61歳。京都黒谷に葬る(和算の館HP参照)。/庶民が愉しむ数学書の中で本書は、その挿絵の美しさにより当時の文化における和算の浸透をうかがう書として知られている。最初の遺題本より100年を経た書でもあり、当時の高等和算にまで言及している。漫画付数学通俗書という一面も備えた本書は、和算を愉しむ心が庶民に浸透したことの証でもある(筑波大学図書館HP)。中根彦循(1701-1761)が1743年(寛保3年)に著した『勘者御伽讐紙』は上中下3巻から成り、和文(漢字交じり仮名文)で書かれた一般大衆向け通俗書。序文には「この書はつれつれのころほひきき伝へし算問或は心にうかびし捷径の術初心の為に書きとめをきしが時ありて去る人の懇望により今梓にちりばめて勘者御伽双紙と号しておさな子のもて遊びとす」とあり、和算書では初出の「九去法」をはじめ、「小町算」「薬師算」「裁合わせ」「百五減算」「方陣、円陣」「目付字」「名香目付」などの平易な、遊戯的な問題も数多く収められ、問題文に呼応した、情趣富む挿絵も幾つか添えられている。しかし、その一方でその序文は「見る人此の書にもとづきなばなんぞあさきより深きにいたらざらんや」と結ばれており、中には極めて高度な、当時の研究の最先端とみられる問題も含まれている。特に真名文(漢文)書きになっている問題、上巻第22問「買物銭数ほど取る事」の「鶉管術」と下巻第22問「弧背真術事二ケ条」の「円理孤背術」ではそれぞれの分野に関しての当時の最新の研究成果「術」が紹介されている。「蕩管術」とは不定方程式の解法「剰一術」を基にした連立1次合同式の解法理論のことで、上巻第22問「買物銭数ほど取る事」から窺える彦循の整数論に関する洞察力の深さも注目すべきである(田辺寿美枝「『勘者御伽雙紙』の孤背真術其ノ二」参照)。また、田辺寿美枝「『勘者御伽雙紙』の翦管術」(数学史の研究)は、「様々な和算書の中でも遊戯的要素の強い一般庶民向け通俗書」と見られてきた本書について、単にそればかりではないとする。すなわち、上巻第22問「買物銭数ほど取る事」の解法では、それまで一つの解答のみで良しとしていた従来の和算書に対して、「条件に適うすべてを答えるべきである」と主張し、さらに「3元の連立不定方程式の一般性のある解法を示し、可解条件までも明示して」おり、連立不定方程式の一般的解法に関して深い洞察力があったことを指摘し、本書を「当時の和算家たちの数学的感性、数概念のありようについての豊かな示唆が得られる」算書と評している。SE02454

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