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奇談新編(4種)

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奇談新編(4種)
【判型】大本1冊。収録順に縦252・256・255・254粍。
【作者】淡山子作。紀洋子補(第25~46話)。「淡山子伝」は髙村幹斎(貞)補(ただし全編幹斎作の可能性がある)。
【年代等】天保13年5月、三橋子(放言)序・刊。[江戸]松濤館蔵板。[大阪]象牙屋治郎兵衛ほか売出。
【備考】分類「咄本」。冒頭の1冊と明治初年後印本は髙村英之氏のご厚意によりデジタル化。それに続けて、早印本・後印本(冒頭所収本よりもやや早い刷り)・明治期後印本も収録した。なお、早印本と後印本は殆ど同じだが、早印本本文第29丁裏には頭注がないが、後印本では増補された。また、早印本には附載の「淡山子伝」を欠く。『奇談新編』は、長短含む49話から成る漢文笑話集。3橋子序文によれば、本書は淡山子の著作で、漆園(しつえん)(荘子)の如き文章で曼倩(まんせい)の如き諧謔を述べた笑話は読者を大笑いさせ虜(とりこ)にする。その理由は彼の著作には必ず「種子」が含まれるからとする。その「種子」とは単なる話の種ではなく、それを料理する能力、言わば、あらゆる事柄を独自の視点で切り取り、そこに寓意を込めて巧みに表現する能力や筆力である。従って、種々の奇談に潜む寓意を読み取ることを読者に促す。ただし、王國良「漢文笑話集『奇談新編』」(『日本漢文小説の世界』、2005年)の指摘のように、全49話は必ずしも淡山子の独創ではなく、『花間笑語』『訳準開口新語』『醒睡笑』『訳準笑語』『雪珠酒』等の和書や、『笑府』『笑林広記』等の漢籍から翻案(書名を「新編」とする所以)したものも多く、総じて「編訳と著述が相互にまじりあってできた笑話集」で「中国と日本の混成作品」であった。例えば第25~46話は紀洋子の邦訳であり、28話に合計57カ所の頭注を施した「良」某も本書成立に深く関与する。特に第48話頭注で賀川玄悦『子玄子産論』の「正常胎位説」に言及する点は注意すべきで、医師であった髙村幹斎の施注を想わせ、石崎又造・武藤禛夫の「淡山子=髙村幹斎」説の信憑性も一層高まる。また「淡山子伝」で、世情・人情を失わずに聖人の教えを実践することが人生を真に楽しむことであると述べた仙人論は本書の主旨と見るべきで、本書全編が幹斎作と見なす十分な理由がある。
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