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婚礼罌粟袋[〈当世民用〉婚礼仕用罌粟袋](寛政7年)

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婚礼罌粟袋[〈当世民用〉婚礼仕用罌粟袋](寛政7年)
【判型】横本2巻2冊。縦125粍。
【作者】白水作・序。
【年代等】寛延3年7月序、寛延3年8月初刊([京都]和泉屋伝兵衛ほか板)。寛政7年1月再刊。[大阪]泉屋卯兵衛ほか板。
【備考】分類「礼法」。袋綴じと展開して収録。本書は、婚礼儀式や作法、諸準備等について懇切丁寧に解説した庶民向け婚礼書。作者自序および凡例によれば、都鄙おしなべて分限相応の婚礼儀式が行われるが、いざ当日を迎えると色々な迷いが生じやすいため、農工商の庶民のために婚礼全般を記したとする。その記述の細かさは目録をみれば一目瞭然だが、細分化された項目は必要な情報を即座に得るための工夫であり、内容も実用本位なら、形態も実用重視で、原本は薄くコンパクトな横本仕立てになっている。上巻に127項、下巻に66項の計193項に分けて記述された内容は、結納、婚礼準備から、婚礼道具搬入、嫁入り行列、輿渡し、式三献、結び盃、色直し、祝言膳部、聟入り、後賑わし、床盃、部屋見舞い、里帰り、婚礼後の返礼、膝直し等々に至るまでの婚礼全体の要所を網羅する。その際立った特長は、まず、具体的な人名を使って儀式の細かい動きを説明する点で、特に第81項「結び組合様」や第82項「結び盃に式三献組合」では、複雑な連注ぎが「勘─正─見世─重─よし─見世─かつ─勘…」のように人名の略称で簡潔明瞭に説かれている。また、儀式の流れに沿って、諸役人の動きや、各場面での諸注意、また、諸役人への心付けまで、婚礼の実務を比類無き周到さで書き記している。庶民のための最も行き届いた婚礼マニュアルと言っても過言ではない。なお、第53「紙燭ざし(輿入れの際に中門か妻戸で、門火の松明か桃燈の火を婚家の紙燭にともすこと)の事」には、「しかし当世は遠慮し持出ぬ事となりぬ」とある。ちなみにほぼ同時代の延享元年(一七四四)刊『女文台綾嚢』頭書「婚礼略式」にも「庭の続松(たいまつ)・打合(うちあわせ)の餅・紙燭ざし」などが「いたつて高貴の方に用ひ給ふ事なれば、平人のすべき事にあらず」と記す。このように婚礼儀式が庶民にも普及していく過程で受容されなかった点も多く、庶民には分限を弁えた婚礼や質素な婚礼が求められるのが常だった。その家格の違いを切り口に婚礼のあらましを綴ったのが後掲の『〈新板後篇〉嫁入談合柱』であった。ちなみに、作者・白水には寛延2年刊『拾玉小事海』と同年刊『民家用心袋』があるが、いずれも庶民生活に役立つ実用書である。『江戸本屋出版記録』には『拾玉小事海』の項に「洛西、泉作」、『婚礼仕用罌粟袋』の項に「泉撰集」と記す(いずれも板元は京都・和泉屋伝兵衛)。「白水」を合字すれば「泉」となることから、白水は板元の和泉屋自身と思われる。SE02934

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